初心者用!AR・VRについて簡単概要まとめ。
AR・VRは最近話題にあがることも多いですが、頭の整理のために簡単にまとめました。まだ勃興期で全体像の把握が大変だし、何をどこまで書くかというのも難しいですね。
2016年はAR・VR元年になるか
ARとVRは昔から研究が進んでいましたがが、昨年2015年くらいからでしょうか、露出がすごい増えた気がします。
また、2016年に入ってからオキュラスリフトの一般販売が始まったり(599米ドル、72,000円くらい)、いよいよ消費者がVRを楽しむ環境が整ってきました。
ちなみに、ARはAugmented Realityの略で、拡張現実と訳されることが多いようです。例えばmeleap社が提供しているHADOのようなもので、HMD(Head Mount Display)を装着すると、現実空間にモンスターがみえるようになる、といったものです。他方のVRはVirtual Realityで、仮想現実のことです。HMDをかけると、そこは別世界、というのがVRにあたります。先日新宿伊勢丹で乃木坂46がVRで宣伝していることも話題になっていました(http://www.moguravr.com/isetan-shinjuku-vr/)。
meleap社についてはこちらにもちょっとだけ書かせていただきました。
毎年Consumer Electronics Show(CES)というイベントがアメリカで年明けに開催されています。「家電見本市」というイマイチな略語があてられることが多いですが、これは言ってみれば「最新技術展」です。技術といっても研究段階ではなくて、もうすぐ実用化されそうなものが中心です。
去年はIoTが盛り上がっていましたが、今年はAR・VRが盛り上がっているとのことでした。
AR・VRが盛り上がるとコミュニケーションといいますか、距離感が縮まる事例もでてくると思います。例えばアーティストのライブ。
今まで、ライブを(擬似)体験するためには大きく、①リアルのライブに行く > ②テレビやPCで中継を観る > ③ブルーレイ等で観る > ④イベントレポートを読む というものがありました。ここにVRが入り込むと、①と②の間に新たな楽しみ方が入ります。ブルーレイも十分に綺麗ですが、やはり家で見ている感は拭えず、どちらかというと「体験」よりは「情報」い近いような気がします。もちろんVRの精度にもよりますが、VRでポイントに上がる「没入感」を上手く使うことができれば、これは「情報」よりも「体験」寄りのコンテンツになる気がします。
これからAR・VRが使われそうな分野
ゴールドマン・サックスによると、AR/VRが使用される用途として多いのは以下の分野とのことです。
(source:http://www.moguravr.com/goldman-research-vr2025/)
● ゲーム
● へルスケア
● エンジニアリング
● ライブ中継
● 映像エンターテインメント
ゲームはわかりやすいですね。深夜メガネも色々VRを体験しましたが、ゲーム性のあるものが多い気がします。(余談ですが、技術の発展は「軍事・ゲーム・エロから始まる」とよく言われます。)
他方のライブ中継や映像エンターテインメントもエンターテインメントという意味ではゲームに近しい分野といえるでしょう。例えばライブをVRで配信することができれば臨場感が高まり、観る方の満足度が高まりそうです。
ヘルスケア(と、レポートには書かれていますが、医療と言ったほうがニュアンスが近いでしょう)では、例えば外科医が写真ではなくVRで立体的に患部を学ぶ、もしくは対人恐怖症の人にVR内で人に会わせ、それを元に医師が解説する、などが考えられます。
AR・VRの問題点
さて、AR・VRの明るい話題をお送りしましたが、まだまだ問題点も多いのです。まずは技術的な問題です。例えば、ARはVRと違い現実空間と仮想コンテンツの両方を観なくてはなりません。そのときの透明・非透明の区別がまだ技術的に解決しなくてあならない問題も多いとのことです。
また、これに関連して「VR酔い」という問題もあります。これは、VRをつけていることによって車酔いのような症状が表れることです。
消費者にとってはまだ価格が高いことも問題でしょう。オキュラスの価格は約7万円。イノベーターやアーリーアダプターならまだしも、まだまだ一般の方がおいそれと買えるような値段ではありません。量産効果や技術進歩でいずれ安くなることも考えられますが、いずれにせよもうちょっと時間がかかりそうです。