シェアリングエコノミーを5分類してみました
こんばんは。深夜メガネです。
スタートアップでシェアリングエコノミーというと、何を思い浮かべるでしょう。メルカリ、スペースマーケット、軒先、viibar社あたりがぱっと思い浮かびます。海外だとUberやAirbnbが有名ですね。
でも、なんかシェアリングエコノミーの種類が多すぎてゲシュタルト崩壊しそうだったので、シェアリングエコノミーの種類をまとめてみることにしました。
シェアリングエコノミーって何?特徴は?スマホ
シェアリングエコノミーの定義をwikipdia先生(外人)に伺いました。
Sharing economy refers to peer-to-peer-based sharing of access to goods and services (coordinated through community-based online services).Sharing economy can take a variety of forms...
シェアリングエコノミーとは、peer to peer(※)に基づいた、モノやサービスにアクセスするための「共有」のこと。コミュニティに関連するオンラインサービスと連動していることが多くて、様々な形態がある...
(※)peer to peer : P2Pとも。仲介の人を通さずに、個人間が直接取引すること。
だそうです。つまり、ざっくり、そして深夜メガネの私見をまじえて言うと、
スマホを使って、いろいろな人と直接何かをシェア(共有)すること。
として、以下論じていきます。
(正確にはスマホではなくて「最近のテクノロジー」位のニュアンスなのですが、わかりやすいのでスマホと書いておきます。別にノートPCでもウェアラブルでもなんでもいっちゃいいのです。)
スマホは関係ないんじゃない?
と思われた方もいるでしょう。
そもそも、「何かをシェアすること」というのは昔から普通にありました。(特に日本は多いような)
お醤油の貸し借り(モノのシェア)、近所のお兄ちゃんの服のお下がりを貰う(CtoC)。タクシーを電話で呼ぶ(オンデマンド)。お寺で皆が学ぶ寺子屋(場所のシェア)。これらもスマホを、という点を除けば立派なシェアリングエコノミーです。図書館もそうだし、マンション賃貸もビルのシェアですね。
ですが、近年の「シェアリングエコノミー」という文脈ではご近所にピンポンして「醤油貸してー」というのはシェアリングエコノミーとは言いません。
じゃあ何が大事かって、「スマホ」です。
スマホがあることによって、簡単に「こんなことできるよー」って発信もできるし、すぐに「こんあんことに困っているんだけどー」って検索できるのです。
(大前提として、「スマホ」の普及率はスゴいし誰でも使えるはず、っていうのはあります。)
シェアリングエコノミーの5分類
シェアリングエコノミーはざっくりいうと、以下の5分類で、図のような関係性になっています。
① ヒト
② モノ
③ カネ
④ On-Demand
⑤ CtoC
① ヒトのシェア
ヒトのシェアはとは即ち、人材です。主婦や学生などの時間はあるけど特段のスキルが必要ではない「非専門家」タイプと、逆に弁護士や税理士等の士業・クリエイターや職人等の特殊な技能をもつ「専門家」タイプがあります。もちろんその間もあります。
ヒトのシェアリングエコノミーはクラウドソーシングとも呼ばれます。ほぼ同義とみて大丈夫です。
●非専門家タイプ
ANYTIMES:ご近所で困り事を解決
ココナラ:ワンコイン(500円)で簡単な仕事を依頼
Doghuggy:ドッグシッターを探せるサービス
casy:家事代行サービス。安い。
Asmama:近所の知り合いママさんに子供が預かってもらえる
●中間、区分なし
ランサーズ
クラウドワークス(2014年上場)
●専門家タイプ
viibar:動画のクラウドソーシング(主に動画クリエイター)
nutte:縫製職人のクラウドソーシング
bizer:士業のクラウドソーシング
Gozal:士業のクラウドソーシング
SKET:デザイナーのクラウドソーシング
visasq:特定のスキルを持ったヒトを探しだす
弁護士ドットコム:弁護士を探しだす
mychef:シェフのクラウドソーシング。家までシェフが来てくれる
トラベリエンス:通訳案内士のクラウドソーシング
② モノのシェア
モノのシェアは2軸用意しました。1つめが「新しく投資をする」ビジネスモデルか「既存の空きスペース」を活用するかです。後者は貸主(駐車場貸出の持ち主や、結婚式場の持ち主等)がいる場合も多いですね。
2つめはtoBサービスかtoCサービスか。ビジネス利用かプライベート利用か、と言い換えてもいいでしょう。
で、整理してたのですが、新しく投資して、かつtoBサービスが思いつかなかったんですよね。ただ知らないだけなのか、はたまた何か理由があるのか。。。まぁ定義にスマホとか入れてる時点でtoBサービスとは相性がいいわけではないですがね。シェアエコかといわれると 違う気もしますが、リンカーズさんは近いかもです。
aircloset:女性のファッションレンタルサービス
Reevo:ライド(車)シェア
Laxus:高級バッグのレンタルサービス
COGICOGI:自転車シェア
ソーシャルアパートメント:シェアハウス(スマホとかテクノロジーは関係ないですが、コンセプトが現代風なのでいれました)
ラクスル:印刷機器のシェア
sitateru:縫製工場の空いてる時間をシェア
airbnb:空いてる部屋のシェア。
mistersuite:airbnb利用時の予約や掃除の代替サービス(これ単独ではシェアエコじゃないですが、airbnbとセット感があるので入れました)
軒先:駐車場や空きスペースのシェア
akippa:駐車場のシェア
スペースマーケット:映画館や結婚式場などの空いてる時間をシェア
TOMARERU:空いてる家のシェア
PEDEREST:空いてる駐輪場のシェア
③ カネのシェア
クラウドファンディングやクラウドレンディングがありますし、シェアリングエコノミーではありますが、あまりこの文脈で語られることはないので省略します。
④ オンデマンド
オンデマンドはその名の通り、所有はしないで「必要なときにすぐに使える」サービスです。これが1番スマホと相性いいですね。
こちらは①〜③と相反するわけではなく、両方に重なるものも多いですね。
この分野はアメリカがすごく進んでいる気がします。ご興味のある方は例えばこちらをどうぞ。
シリコンバレーによろしく: オンデマンド系、シェアリング系サービスまとめ
さて、オンデマンド系に入れられることが多いairbnbが微妙なんです。airbnbは例えば福岡に行った時に福岡にあるホテルじゃなくて、個人の自宅に泊まれるサービスです。これがオンデマンドに入るかと言われたら入らない気がするんですよね。今すぐ使えることが本質なんじゃなくて、普通の個人宅を泊まれるようにしたことに価値があるとおもうのです。「モノのシェア」であることは間違いないんですけどね。
というわけで、今回はairbnbはオンデマンドからは外しています。
(どうでもいいですが、巷ではairbnbはオンデマンドに入るのが一般的です。定義が曖昧なのか、私の定義が狭いのかどちらかです。)
BASKET:宅配クリーニング。回収から配送までやってくれる。
Sakaseru:花の宅配サービス。
トラベリエンス:通訳案内士のクラウドソーシング。
casy:家事代行サービス。スマホで簡単に実行できる。
bento.jp:スマホで簡単に弁当を届けてくれる。とても早い。
ANYTIMES:ご近所で困り事を解決
mychef:出張シェフ。家までシェフが来てくれる。
軒先:駐車場や空きスペースのシェア
akippa:駐車場のシェア
visasq:特定のスキルを持ったヒトを探しだす
Doghuggy:ドッグシッターを探せるサービス
⑤ C2C
C2CとはConsumer to Consumerの略で、消費者と消費者が直接にやり取りをすることです。フリマ(アプリ)なんかが当てはまります。
①で紹介した「ヒトのシェア」=クラウドソーシングもそのほとんどがCtoCに分類されます。その他は「フリマ」と「オークション」です。フリマは値段が決まっているもの(この洋服は2000円!みたいな)、オークションは、値段が決まっていなくて上がっていくこと(、今は2000円だけど、私は3000円、おれは4000円出す!みたいな)です。
メルカリ:オールジャンルのフリマアプリ。2000万DLしていてアメリカにも進出しているイケイケベンチャーです。
フリル:女性ファッションに特化したフリマアプリ。
チケットキャンプ:ライブやスポーツチケットのフリマサービス。
キャリーオン:子供服のフリマサービス。
アニマート:アニメ商品のフリマサービス。
ショッピーズ:ギャル商品のフリマサービス。
ALLSTOCKER:建設機械・重機のオンラインマーケットプレイス
Ancar:中古車のオンラインマーケットプレイス
ヤフオク:説明するだけ無駄ですね。天下のヤフー様のオークションです。
スマオク:高級ブランドのオークションです。
ヒトのシェアは①を参照下さい。
如何でしたでしょうか。シェアリングエコノミーを分類してみました。シェアリングエコノミーもオンデマンドもCtoCも定義が曖昧なので、ヒトや考え方次第でプロットは変わってきますので、参考程度に見ていただければ幸いです。
それではでは。
2016.01.12追記
クラウドソーシングについての記事を書きました。よければご覧ください。